映画『それでも夜は明ける』公式サイト 本年度アカデミー賞大本命 スティーヴ・マックィーン監督最新作

INTRODUCTION

世界を挑発し続け、“恐れ知らずの映画監督”と称えられるスティーヴ・マックィーンが、豪華キャストで突き付ける、かつて誰も描かなかった〈人間の真実〉。誘拐され奴隷として売られた男の衝撃と感動の実話!

INTRODUCTION

世界は、その男の最新作を<恐れて>いた。人間が心の奥底に隠し、存在すら忘れてしまっている<真実>をえぐり出し、観る者を打ちのめすからだ。そして、それほど恐れているのに、私たちはその真実を目撃せずにはいられない──。

その男とは、セックス依存症の男の孤独と葛藤を赤裸々に描いた『SHAME -シェイム-』で、映画界を挑発したスティーヴ・マックィーン監督。彼の次なる作品は、まずはその豪華キャストで世を騒がせた。マックィーンの監督デビュー作を見るなり、プロデューサーに名乗りを上げたブラッド・ピットを筆頭に、マイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチという、ハリウッドの一流監督たちが今最もキャスティングを望む、現代エンターテインメント界の至宝と言うべき俳優たちだ。


INTRODUCTION

さらに映画完成の報せには、トロント国際映画祭での観客賞受賞という栄えある華が添えられた。“アカデミー賞®に最も近い賞”という呼び名が、近年すっかり定着した賞だ。季節は、いよいよ本年度の賞レースに突入、メディアでは本作のタイトルの隣に、数多くの“最多ノミネート!”“最有力!!”の文字が躍っている。

こうして、証拠はそろった。この映画が、世界中を惹きつけて止まない、何かとてつもない魅力と衝撃に満ちあふれていることは疑いない。いったい、それは何なのか──?

物語の主人公は、愛する妻と幼い子どもたちに囲まれ、幸せな日々を送っていた男。そんな男が、ある日突然誘拐され、家族も、財産も、名前さえも奪われ、遠く見知らぬ地へ奴隷として売られてしまう。これはすべて、アメリカで本当にあった事件。自由の権利を得ていた黒人音楽家ソロモン・ノーサップが、1841年から12年間、奴隷として送った人生の回想録の映画化だ。

ひとつ、警告がある。最初の衝撃に怯んではならない。それは加速する一方だから。やがて見えてくるのは、人間はどこまで残酷になれるのかという疑問と、どこまでもという答え。現代社会に蔓延するタブーと自粛を憎む監督の手によって、私たちはソロモンの底無しの絶望と、再び家族に会うために決して諦めない強靭な希望を体験するのだ。

ソロモンには、『2012』のキウェテル・イジョフォー、彼を所有する農園主の、己の弱さを残虐さに転じるエップスにマイケル・ファスベンダー、矛盾した心を抱えるフォードにベネディクト・カンバーバッチが扮し、完全に一線を超えた演技で圧倒する。『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のポール・ダノ、注目の新鋭ルピタ・ニョンゴらも全く引けを取らない。

かつてない衝撃を、ただ受け止めてほしい。その先に、一生かけても見つけられない感動があるのだから──。